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重厚長大産業にデジタル技術を。地方企業が挑む変化への第一歩。|イワキテック

DMM.make AKIBAは、約5億円を投資し揃えたハードウェア開発用機材と、技術やビジネス面でサポートするスタッフ備えた日本最大級のモノづくり施設です。

DMM.make AKIBAでは施設の運営だけでなく研修やスタートアップ企業とのマッチング、教育を通した企業のデジタル化の推進をサポートしています。

今回はDMM.make AKIBAを通して変化への一歩を踏み出したイワキテック株式会社にお話を伺いました。イワキテック株式会社は船の貨物を雨や波から守る「ハッチカバー」などを手がける1957年創業の愛媛県に本社を持つ企業です。

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(右から)
山本 一郎(やまもと・いちろう)さん
イワキテック株式会社 / 代表取締役社長

渡辺 聡太朗(わたなべ・そうたろう)
合同会社DMM.com / イノベーション本部 .make AKIBA事業部


このままでは生産を維持できなくなると思った。

渡辺 「山本さんとはもう2年ほどのお付き合いになりますね。」

山本さん 「そうですね。2019年の夏頃にコンサルティング会社が主催していたビジネスツアーに参加して、初めてDMM.make AKIBAを訪れました。

IoT(*1)やPoC(*2)の事例についてお話いただきましたが、そのときは言葉の意味を理解するのに精一杯だったことを鮮明に覚えています。

イワキテックは『ハッチカバー』と呼ばれる船の蓋に該当する開閉部分や『リフタブルデッキ』という自動車運搬船で車高の違う車両の積載効率を上げるために高さを調節するデッキ部分などを製造しています。

中でもクレーンがハッチカバーを吊り上げて開閉する『ポンツーンタイプ』は国内No.1の生産量です。

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▲ポンツーンタイプのハッチカバー

私たちが手がけている製品はどれもオーダメイドなので、製造工程の自動化や機械化が遅れており、生産性や製品の品質においては作業者の技量に左右されることは否めません

人口減少社会を迎え、地方企業である当社での人材不足は深刻で、このままでは 現状の生産量さえ維持できなくなることは明白です。」

*1:Internet of ThingsまたはIntelligence of Thingsの略。従来インターネットと接続していなかったモノがインターネットと接続するようになること。IoT家電など。
*2:Proof of Conceptの略。概念実証。新たな概念、アイデアやコンセプトの実現可能性を検証すること。実際に小規模で試作や実装を行い繰り返すことで検証する。



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30年変わらない製造現場。

渡辺 「製造現場の労働力不足は日本全体の課題でもありますね。同じ工程が少ない製造ですと特にノウハウが現場の職人に属人化してしまいそうですね。」

山本さん 「その通りです。受注生産なので繰り返し作業や流れ作業というものがほとんど発生しません。私たちの事業は金属加工がメインですが、職人たちの"技と経験"も重要な役割をはたしています。

しかし、働き手となる人が減っている今、その"技と経験"に頼っているわけにはいきません。私がこの業界に携わって30年になりますが、当社製品はその頃とほぼ同じ工法で製造されているのが実状です。

人材不足に加えて海外との価格競争も激化しており、これまでの手法を抜本的に見直すことが急務です。

最近のテクノロジーは当社の業務にも充分に適用できるのではないかとアイディアは持っていましたが、それらを検証する術がなく困っていました。DMM.make AKIBAとの出会いがその解決になっています。

まだ変化への一歩を踏み出したばかりですが、大きな一歩だと思っています。」



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スタートアップと実証実験を開始。

渡辺 「昨年4月にDMM.make AKIBAの研修を受けたときはいかがでしたか?」

山本さん 「私が初めてDMM.make AKIBAを訪れたときに感じたことを社員にも感じてもらいたくて、開発部門のメンバーに加えて関心がある製造部門のメンバーにも研修に参加してもらいました。

参加したメンバーは『すごい!』と思ったみたいでしたが、どうも自分たちの仕事にどのような変化がもたらされるのかまでは考えられなかったようでした。

社員たちには目に見える変化を体験してもらいたいと思い、DMM.make AKIBAのスポンサーに加入してコミュニティに参加するようになりました。」

渡辺 「現在はスタートアップと実証実験も行っていますね。」

山本さん 「はい。昨年9月に開催された『つながる交流会』(*1)をきっかけに製造業向けのSaaS(*2)を開発するスタートアップ 株式会社東京ファクトリーとの実証実験が始まりました

現在は生産管理部門がプロトタイプのアプリケーションを使用して月に数回Web会議をしています。こうした取り組みは当社にとって初めてのことで、社員たちの良い刺激になっています。」

*1:DMM.make AKIBAが定期開催しているコミュニティ活性化を目的にした交流会。
*2:Software as a Serviceの略。パッケージ製品として提供されてきたソフトウェアをインターネット経由でサービスとして提供する形態のこと。



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DX推進チームを東京に。

渡辺 「実際にスタートアップと会話していくことで気づくこともありそうですね。」

山本さん 「はい。これまでは問題が発生してから考えていましたが、DMM.make AKIBAで活動するような方々と触れることで、新しく学んだ技術をどう自社に使えるのかというアプローチで考えられるようになってきました

昨年から思い切って『チームDX』も発足して試験的に1名をDMM.make AKIBAに常駐させることにしました

初めて愛媛・広島以外に事業所を持つことになりますが、テレワークの実験にもしていきたいと思っています。他社の事例も参考にしながら働き方改革や女性の雇用、若手人材の教育にも取り組んでいきたいです。

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チームDXにはたくさん知識を吸収してもらって、他の社員たちを引っ張っていってもらいたいです。

全てがデジタルで解決するとは思っていませんが、他社とも一緒に取り組みながらxR(*2)や3D技術、遠隔操作技術などを活用して溶接や組み立てのスピードを上げられないかと思っています。

手探りながらもやりたいことは山ほどあるので渡辺さん、今後もよろしくお願いしますね!」

渡辺 「こちらこそ、よろしくお願いします!」

*1:Digital Transformationの略。ITの活用を通じて、ビジネスモデルや組織を変革すること。
*2:「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」「MR(複合現実)」などの総称。



さいごに。

企業向けの研修についてはこちらから資料をダウンロードすることができます。

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